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ピロリ菌と胃がんの関係とは?ピロリ菌に対する必要不可欠な知識まとめ

   

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「ピロリ菌」という言葉を初めて知ったとき、菌という名がついているにもかかわらず、何だか可愛い響きだな、と感じたことを覚えています。

でも、このピロリ菌、とんでもない悪さを働く人類の強敵かもしれないのです。

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ピロリ菌と胃がんのただならぬ関係

日本人の死亡原因の1位は「がん」です。厚生労働省の発表によると「がん」は死因率の実に30.1パーセント(2014年度)を占めています。

なかでも、胃がんは男性の死因率部位別ランキングで1位(22パーセント)、女性については大腸がんに次ぐ2位(14パーセント)という高い割合です。

そして、この胃がんの発生に深くかかわっているとされているのがピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)というわけです。

ピロリ菌は、オーストリアの病理医のマーシャルとウォーレンの二人の手によって発見されました。2人は、1982年にピロリ菌が胃炎・胃潰瘍・消化性潰瘍の原因であることを証明し、これによって後にノーベル賞を受賞しています。

ピロリ菌の発見が画期的だった理由は、胃の中は強い酸性のため菌は生きられないというそれまでの定説を覆したところにあります。従来は、胃炎や胃潰瘍の原因はストレスや生活習慣によるものとされていたものの、有効な治療法が確立されていなかったのです。

2人の発見によりピロリ菌の研究が世界規模で進み、その結果、胃炎や胃潰瘍は多くの場合ピロリ菌が原因もしくは関与していることが証明され、また抗生物質でピロリ菌を除菌できることが確認されたのです。

胃がんの発生にもピロリ菌は深く関与していると言われています。ピロリ菌の感染が長期にわたると胃の粘膜が委縮し胃がんを発生しやすい環境を作り出すのです。

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ピロリ菌は除菌した方がいい?

ファーストステージレベルの胃がんの治療をうけた患者が、ピロリ菌を除菌した後に胃がんを再び患う可能性は、除菌をしなかった患者と比較し、新しいがんの発生リスクが3年以内で約3分の一だったという実験結果もあります。つまりピロリ菌が胃がんを発生させるリスクを高めているとも言える可能性があるのです。

では、胃がんの予防治療としてピロリ菌を除菌する必要はあるのでしょうか。これについては考え方が分かれます。

予防的な除菌は不要であるとの説は主に以下の理由を掲げます。

①ピロリ菌と胃がんの因果関係はあるものの、保菌者すべてが胃がんを患うわけではない

②除菌治療を受けたために、その他の原因で胃がんを患った場合、早期発見が遅れてしまうリスクがある

③体内から菌を除去するには副作用を無視することができないこと

どんな副作用があるの?

ピロリ菌の除菌による副作用はいくつか報告されていますが、最も多い副作用は便通異常です。

除菌によって腸内細菌のバランスが崩れるためです。通常は軟便から数日程度の軽い下痢で終わる場合が多いのですが、排便習慣が全く変わってしまう人もいます。

味覚異常や蕁麻疹を引き起こす場合もあります。蕁麻疹についてはペニシリンが原因と言われており、ペニシリンアレルギーの人は除菌することができません。

また除菌後に逆流性食道炎の罹患率が急増するとの報告もあります。除菌により胃酸過多の状態になり、制酸剤が手放せなくなるといったリスクも生じるのです。

こうしてみると、ピロリ菌の除菌は、その効果と副作用を秤にかける必要がありそうですね。除菌さえすれば安心というわけではないのです。安易な素人判断をせず、専門医に相談することが不可欠です。

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