アジサイの色は土で変わる?!知っておきたいプロの育て方と品種
日本では、梅雨の時期になると各地でさまざまな色のアジサイが咲きます。桜のようにアジサイにも名所と呼ばれる場所がいくつもあるほどアジサイはとてもきれいで心に残る花です。色や種類、またどのように育てるのか紹介していきます。
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アジサイの育て方
アジサイは、挿し木で増やすことができます。(挿し木とは、植物の茎や枝、葉を切って土に挿して繁殖させることです)
①植え付け
6月上旬ころに花の付いていない枝の先端を15cmほど切り取り、土を入れた鉢などに挿します。1か月ほどすると根が出てくるので、それまでは直射日光は避け、半日陰の場所に置いておきましょう。挿し木専用の土や根が出やすくなる発根剤などを使用するといいでしょう。
②植え替え
鉢植えの場合、鉢が小さくなり根詰まりを起こしてしまい成長の妨げになるので1年に1回、花が咲き終わる7月下旬に行うようにしましょう。
苗を庭などに植え替える場合は、冬の間に済ましておくのがオススメです。寒い地域では3~4月に行いましょう。
③置き場所
日当たりがいい場所や半日陰の場所を好み、とてもよく育ちます。西日の当る場所は避けるようにしましょう。日光で葉が乾燥して痛んでしまうことがあるからです。
中には紅色に発色するはずのアジサイが日照不足で白っぽい花になってしまうこともあるようです。また、乾いた風は苦手ですので気を付けましょう。
④水やり
上記にあるようにアジサイは乾燥にはとても弱く水を好みます。地植え(適温地)の場合、真夏に日照りが続くと気を除き、自然の雨だけで十分に育ち長生きします。乾燥に弱いですが、水はけがよくないのも成長には問題があります。
日当たりがよく水はけのよい場所を選んで植え替えるようにしましょう。鉢植えは表面の土が乾いているようでしたら、たっぷりと水を上げてください。また、夏場は特に乾燥に注意しましょう。
⑤肥料
冬に与える肥料は、春に新しい葉をたくさん広げ花を咲かせるまでを支え、夏~初秋に与える肥料は、新芽を大きく育てるためです。
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アジサイの色は土で変わる?
アジサイの色は、土の中に含まれる酸度によって決まることを知っていますか?アジサイの花色は、アントシアニン系色素が働いて、青色やピンク色を発色します。
青いアジサイが咲くときは、土の中に含まれている成分アルミニウムがうまく吸収されるとアジサイの色素と結合して花が発色します。逆に土の中のアルミニウムがうまく吸収されない場合にピンクのアジサイが咲くようになります。
アルミニウムは酸性の土壌でよく溶け、アルカリ性の土壌では溶けないようにできています。なので、お店でピンク色のアジサイを買って庭に植え替えると青くなってしまった、ということにもなります。
また、最初は薄い黄緑色をしていますが、これは花に含まれる葉緑素が多いからなのですが、だんだん分解されていきアントシアニンや補助色が生合成され(生体がその構成成分である生体分子を作りだすこと)青色や赤色になってきます。
さらに日が経つと有機酸が蓄積され青かったアジサイも赤くなっていきますが、これは花の老化によるものなので、土の中の酸性度は関係なく起こる生理現象です。中には、白いアジサイがありますが、それは色を替えるためのアントシアニンを持っていないからです。
アジサイの品種
①アジサイ科 アジサイ属
・ガクアジサイ
・ヤマアジサイ
・西洋アジサイ
・外国種のアジサイ
②ユキノシタ科 アジサイ属
・ウツギ
・クサアジサイ
・ギンバイソウ
・キレンゲショウマ など
最後に
最近では母の日に贈る花としても選ばれるようになり、とても人気の花の1つです。カーネーションのような華やかさがないと思われがちですが、種類も豊富で、さまざまな色もあり、花束のようにアレンジメントするより鉢植えのままプレゼントする方が長い期間きれいに咲いたアジサイを楽しむことができます。
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