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クレプトマニアは精神障害?原因と有効な治療法まとめ

   

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昨年末、人気お笑い芸人が逮捕されました。都内の高校に忍び込み女生徒の制服を盗んだ容疑とのこと。20年前からの常習犯で、自宅からは600着もの制服が出てきたとも報道されています。

容疑者は以前、痴漢容疑で逮捕された前例もあることから、性的な依存症だったのではないかとの見解もありますが、同時に「クレプトマニア」の疑いもあるとの指摘がなされています。

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クレプトマニアとは何でしょうか。

クレプトマニアはギリシャ語のクレプト(盗み)とマニア(心の異常)から成る造語です。窃盗症と訳されますが、経済的な余裕があるにもかかわらず衝動的に盗みを繰り返してしまう精神障害の一種です。

盗む必要がないのに盗んでしまう。盗むことを止めたいのに止められない。れっきとした犯罪だとわかっているのに、家族や大切な人に迷惑をかけるとわかっているのに止められない。何度警察の世話になっても止められない。逮捕されて服役しても出所するとすぐにまた盗んでしまう。

アルコールやDVなどの依存症と似ていますね。

クレプトマニアと普通の窃盗犯はどう違うのでしょうか

意識やモラル(倫理観・道徳観)の欠如から盗みをはたらいてしまう窃盗犯とクレプトマニアは本質的に異なるものです。いわゆる窃盗犯が経済的利益や財産の取得を目的とするものであるのに対して、クレプトマニアは、窃盗という行為自体に快楽を求めてしまう依存症であり、心の病気なのです。

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クレプトマニアの原因

クレプトマニアは他の精神疾患と合併しているケースが多いといわれています。とりわけ摂食障害との関連性については多くの事例が報告されていますが、その因果関係は解明されていません。男性よりも女性の発症が多いのもクレプトマニアの特徴です。

大切なものを失ったショックがクレプトマニアを引き起こすケースも多く見られます。母子関係や成育歴など人格形成上の歪みが脳内環境に何らかの影響を与えているとも考えられています。真相は不明ですが、お笑い芸人の場合も、幼少時から家庭内でいろいろな問題があったようです。

さらに、脳自体がなんらかの損傷を負っている場合もクレプトマニアの原因となることがあります。人間らしさや理性をつかさどる前頭葉の一部が損傷すると衝動を抑える機能が弱くなり、それが窃盗を繰り返すという行動につながるというものです。

また、認知症の一種で衝動抑制機能を失わせる疾患があり、これが原因と考えられる場合もあるようです。

有効な治療法はあるのか

このように、クレプトマニアといっても、特定の原因があるわけではありません。いわゆる盗癖や人格障害との境界もあいまいです。摂食障害など他の疾患との関係も複雑で、明確な原因をとらえることが難しい病気なのです。

このため、十分に確立した治療法はまだ存在しておらず、抗うつ剤などの薬物療法を中心として行動療法などを併用して行っているというのが現状です。

まだまだ数は少ないものの専門医や専門の治療施設もあります。治療をほどこしても途中で脱落したり、退院しても再犯を繰り返すケースが一定割合で存在するとのこと。治療効果についての事例報告は限られるものの、窃盗行為の正直な報告と返済弁償を継続していくことでほとんどの患者が窃盗を止めるとの報告もあります。

クレプトマニアの場合、本人やまわりの人間たちが、病気であると認識していない場合が多く、そのことが治療を遅らせる原因ともなっています。また、社会的な認識もまだ限られているため、取り調べや裁判の過程で十分な理解がなされないまま常習犯扱いされてしまう場合も多いようです。

まずは病気であるということをしっかり理解して、専門医の治療を受けることが第一歩です。また、クレプトマニアに対する理解の深い弁護士もいるので、相談してみることをおススメします。

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